チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)では強誘電性フォノン[1],アルカリ金属を挿入したグラファイト・インターカレーション化合物(AC8)ではアルカリイオンがグラファイト層に垂直で局所的な電場の変動を伴って振動するフォノン[2]による超伝導と同定し,広く認められた. 
  アルカリ金属を添加したフラーレン(A3C60)ではバッキーボールの表面振動媒介引力とクーロン斥力との拮抗によるポーラロン液体状態の形成とそこでの超伝導発現という概念[3,4]を提出し,全ての実験がこの観点から統一的に理解出来ることを示した[5,6].  
  この他,CuClCdSの奇妙な振舞いに関連して,バイポーラロン超伝導も考えた[7].