多成分電子系に特有である音響型プラズモン機構[1]やエキシトン機構[2],磁気励起媒介機構[3,4]についての提案もしたが,単成分電子系におけるプラズモン機構[5,6]の提案は高田の世界に先駆けたオリジナルである.  
  この提案以降,これが超伝導機構の微視的理論発展の上で重要問題であると認識され,広く研究されたが,高田はバーテックス補正をEPX法[7]や局所場補正[8]で取り扱い,Wigner結晶状態近傍の強相関系における電子対形成として捕らえた[9].  
  なお,谷縮重度を持ち込めば,RPAの適用範囲内でプラズモン機構の成立が証明され[10,11],特に谷縮重度が無限大の極限では電子ガス系での超伝導は荷電ボーズ系のそれに帰着される.